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村田諒太のスパーリングパートナーが語る
「今度こそ確実に勝つ方法」 (3ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Sportiva

――過去にはレミューだけでなく、元WBA 世界ミドル級王者ダニエル・ジェイコブス(アメリカ)といった強豪ともスパー経験がありますが、彼らと比較してどうですか? 

「その2人のほうが、プロとしての経験が豊富なのは事実です。村田はロンドン五輪で金メダルという実績を残していますが、プロの世界で彼らと同格になるには、より多くの場数を踏む必要があるでしょう。ただ、ボクサーとしての能力や体の強さに関しては、村田と彼らの差はそれほど大きくないと感じます。プロ13戦という短いキャリアで12ラウンドを戦えるようになりましたし、その成長スピードは驚異的です」 

――そんな村田のことを、「Deceiving(見かけ通りではない)」という言葉で表現していましたね。 

「来日前に映像を見た時は、正直、村田が特別な選手だとは思えませんでした。レミューやジェイコブスなどは、映像を見るだけで『ワオ!』と驚くような"わかりやすい強さ"があります。一方の村田は、動きが硬く、戦い方も基本通りで派手さがない。特別にスピードがあるわけでもないため、『どうやって金メダルを取ったのだろう』と疑問に思っていました。でも、実際にリングで向かい合うと、イメージがガラリと変わりましたね。非常に攻略が難しい、屈強なファイターでした」

――実際にスパーをして感じた、村田の長所は? 

「やはり、爆発的なパワーでしょう。リーチも長く、遠い距離から強烈なパンチを放つことができるため、彼は相手に対して常に脅威を感じさせることができます。また、ガードもすごく固いので、こちらがパンチをヒットさせるのも難しい。そのガードを崩すためには手数を増やす必要がありますが、彼の破壊力を考えると極めてリスキーです。恵まれたパワー、体のサイズを活かした戦い方を心得ているという印象を受けました」

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