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【国際プロレス伝】短パンの太ももパンパン、
グレート草津の付け人に (4ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • photo by Nikkan sports/AFLO

「スポーツ選手としてのセンスも生まれつきあったんでしょうね。僕が一番驚いたのは、ドロップキックの高さ。あれだけの高さがあり、それでもって綺麗でしょう。デカいから迫力満点。必ず敵に突き刺さる。あんなドロップキック、日本のリングはもちろん、海外でも見たことがなかったですね。だから、吉原社長がよく言っていたもんです。『木村の上半身と草津の下半身をくっつけたら、とんでもないレスラーになるだろうな。ジャイアント馬場だろうが、アントニオ猪木だろうが、勝てっこない』とね。

 草津さんの場合、木村さんとは違う『強さ』なんですよね。木村さんはドッシリというか重厚で、何でも受けて立つような強さでした。だけど、草津さんは強いんだけど身体が軽い。するすると動いて、相手をかわしていく。ラグビーというのは1対1だけじゃなく、ボールを持ったら敵が四方八方から何人も襲ってきますよね。それをうまくかわしてきたでしょうから、キレがあったんですね。まるでダンスのステップみたいに軽快でした。

 まぁ、木村さんと草津さんは、もともと性格がまったく違っていましたからね。草津さんはひと言で言うと『粋(いき)』でしたよ。ラグビー時代から海外遠征でカナダなどあちこちに行っていましたから、英語が堪能で、何事にもセンスがよかった。よく『垢抜けている』って言うでしょ。僕らも海外遠征から帰ってくると、ちょっと垢抜けて洋服選びや着こなしが変わってきたけど、とにかく草津さんはさりげないけどお洒落で、誰よりも垢抜けていましたね」

(つづく)
【連載】アニマル浜口が語る「国際プロレスとはなんだ?」

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