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あの金メダリストも立場が危うい?
女子レスリングに新星が続々登場 (5ページ目)

  • 宮崎俊哉●取材・文 text by Miyazaki Toshiya
  • 佐野美樹●撮影 photo by Sano Miki

 そして、その台風の目となるのが、須崎や向田たち――エリートアカデミー生およびその出身者だ。

 エリートアカデミー事業は、JOC(日本オリンピック委員会)が「国際競技力の向上およびその安定的な維持の施策の一環として、ジュニア期におけるアスリートの発育・発達に合わせ、トップアスリートとして必要な競技力・知的能力・生活力の向上を目的」として、2008年にスタートした。

 アカデミー生は東京・西が丘にある味の素ナショナルトレーニングセンターを拠点に生活し、近隣の中学や高校に通学する。国内最高の練習施設でナショナルチームコーチの指導を受け、規律正しい生活を送り、管理栄養士やトレーナー、カウンセラーなど優れたスタッフのサポートを受けながら、常にライバルを意識し、しのぎを削っている。

「朝、ライバルたちが走っていたら、どんなに眠くてもやらないわけにはいかない」
「一緒に食事していて、ライバルが栄養バランスを考えて食べていたら、嫌いなものでも食べる」

 ライバルは同じ競技者だけではない。須崎は「卓球の平野美宇ちゃんや張本智和くんが世界で活躍するのを見て、刺激を受けました。私はふたり以上の金メダルを獲ります」と決意を述べた。

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