【ボクシング】注目はミドル級・村田諒太。44年ぶりの五輪メダルなるか?

  • 原 功●文 text by Hara Isao
  • photo by AFLO

注目は昨年の世界選手権で銀メダルを獲得したミドル級の村田諒太だ注目は昨年の世界選手権で銀メダルを獲得したミドル級の村田諒太だ ロンドンオリンピックのボクシング競技は、開会式翌日の7月28日に予選がスタートし、女子が8月9日、男子が11日と12日に決勝を迎える。今回が初開催となる女子ボクシングに代表を送ることはできなかったものの、男子には4人が出場。1968年のメキシコ大会以来、44年ぶりのメダル獲得を目指す。なかでも、昨年の世界選手権ミドル級で銀メダルを獲得した村田諒太(東洋大学職員)には、ひと際大きな期待が寄せられている。

 かつてオリンピックでのボクシング競技は、国ごとの代表制を採っていた。しかし、参加選手数の多さや、レベルの均一化を図るため、1992年のバルセロナ大会からは大陸ごとの代表制に変更された。それを機に、日本の代表選手数は激減。最近の10大会をみれば歴然だ。

1972年ミュンヘン大会(4人)
1976年モントリオール大会(6人)
1980年モスクワ大会(6人/不参加)
1984年ロサンゼルス大会(7人)
1988年ソウル大会(7人)

1992年バルセロナ大会(4人)
1996年アトランタ大会(3人)
2000年シドニー大会(2人)
2004年アテネ大会(1人)
2008年北京大会(2人)

 このデータはそのまま世界的視野で見た、日本のアマチュアボクシングのレベルや地位を表していると言ってもいいだろう。近年はアジア地域の予選を勝ち抜くことすら、難しくなっていたのである。つまり、メダルの期待どころではなかったことが分かる。

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