【男子バレー】西田有志が見せる「肉体管理」と「代表休養」の成果 ロス五輪出場へのカギを握る (2ページ目)
【どうすれば「世界」で勝てるか】
その結果、2025-26シーズンのSVリーグでは、チームをチャンピオンシップ優勝に導いている。自らも栄えあるチャンピオンシップMVPを受賞。その戴冠は、彼にとってひとつの証明だったはずだ。
西田は豊富な感情量を持ちながら、哲学的な考え方を好み、信条と論理を仕組みのなかに落とし込む。その戦いのなかで、情熱が熱源を刺激したように湧きあがるのだろう。コートでゴリラのドラミングで咆哮する姿は、その一端である。バレーを通じて人生を問い、人生を通じてバレーに答えを求める。それは彼のなかでの禅問答のようで、表裏一体の真理に近づこうとする姿勢が見える。
西田にインタビューで問うたことがあった。
――「世界」と戦う勝負論で言えば、パリ五輪の準々決勝イタリア戦は衝撃的でした。1、2セットを奪い、3セット目も24-21とマッチポイントにしてからの敗退。それはバレーの怖さで、それこそがバレーの奥深さだったのでは?
「(試合は)終わってなかったですね。終わった雰囲気が出た瞬間に負けでした。スポーツは最後まで何があるかわからない。あと1点だけど、あと1点が取れなかったら、どうにもならない。"勝った"という空気で打たれるとノーガードで、一番弱いんです。最後までやり遂げられるか。それを出すのが練習だと僕は思っています。だから日常的に"点差が開いている? でも終わっていないよ"っていう100%の練習を続けられるように。あのチームは僕のなかで最高でしたけどね」
その答えは真摯だった。
アジア選手権も、西田はすべてを受け入れ、勝負を享受するだろう。そこに気負いはない。
VNLのイタリア戦後の取材エリアで「どうすれば、単純に高さや大きさやパワーで劣る日本は『世界』で勝てるのか?」という極意を訊いた時だ。
「チームプレーにフォーカスするっていうか。ひとりで、個人でどうするってなると、日本はひとりだけでは弱いので」
西田ははっきりと言った。謙虚でも、卑屈でもない。論理的な答えだった。
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