【女子バレー】石川真佑が日本代表にもたらす効果とは 五輪出場権がかかるアジア選手権開幕 (2ページ目)
【「自分らしくチームを引っ張る」】
下北沢成徳時代からハイセットを鍛えられた技術が土台になっているのだろう。さらに、イタリアに渡って最高峰セリエAで世界の高さやパワーと戦いを重ねたことにより、技をアップデートさせた。強打で吸い込ませるだけでなく、コースを打ち分け、フェイントをかけ、ブロックアウト、あるいはブロックタッチへ持ち込む。多彩な攻撃で得点を決めることができる。
実力どおりのプレーができれば、アジアでは無双を誇るはずだ。
そんな石川がコートに立つことで、相手は後手に回り、味方が有利になる。相手はまず石川への対処を考えざるを得ないからで、おかげで日本のほかの選手たちはアドバンテージを得られる。石川があらゆるトスを決めるような技を持つことで、ミドルブロッカーも含めた攻撃が多彩になる。日本のミドルは身長こそ大きくはないが機動力に長け、ブロード(移動攻撃)は得点源だ。
石川がもたらす効果は、石川自身のプレーに表われるだけではない。
パリ五輪後の石川はキャプテンの重責を担い、自分と対峙することによって習熟を続けている。VNLでも、彼女はリーダーとしてチームをひとつに束ねながら、チームメイトのフォローに回る度量の大きさを見せ、それぞれのよさを引き出していた。
「自分がうまくいかなくても、和田(由紀子)さんがよかったので、だったら自分もそれを助けるってところでした。(自分が)点数を取るっていうのは考えていましたが、たとえ点数を決めきれなくても相手を崩すっていうか、助け合うことにフォーカスしていましたね」
この2年で、新たに船出をした女子バレー日本代表の活力は漲(みなぎ)りつつある。
昨年の夏、石川に質問したことがあった。
――(5月から)キャプテンになって、見える景色は変化したのですか?
彼女はほんの一瞬、考えてから、淀みなく答えた。
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