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【男子バレー】山本智大と小川智大 ネーションズリーグ初制覇に欠かせない「ボール落とさない」技術 (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Yoshiyuki Komiya

【全員の"落とさない"気持ち】

 スーパースターたちのスペクタクルを、山本が紙一重のところで回していたとも言える。

 あるいは1セット目を取られたあとの第2セット、22-18とどう転ぶかわからない点差で、石川のスパイクがブロックにつかまると、ネット近くに山本がしっかりといてブロックフォローに成功。西田のアタックで得点につながった。隠密のように、その場に潜む。そのポジショニングの適切さ、タイミングを見抜く勘のよさは、さまざまに蓄積されてきたデータを基に導き出す答えであり、守備者の醍醐味と言える。

「ブロックフォローのところは、たまたまライト側に動いていて。石川選手の(体が)クロスに向いていたので、そこで止まっていたら(ボールが落ちて)来た感じなんですが、普通のプレーに見えて意外と難しいです(笑)。たぶん、なかなか取れないボールで。あそこで取れた1点が大きかったかなって思いますね」

 山本は小さく胸を張って、こう続けた。

「もちろん、ディフェンス力はリベロだけでなくて。たとえば(髙橋)藍選手はディフェンシブな選手で、取れる範囲が広いことに特徴があります。そこで、ある程度は任せて。一方、石川選手にはアタックに専念してほしい。だから、できるだけ僕が広くカバーして。全員での"落とさない"気持ちが強みでもあるので、しっかりしたポジショニング、いいブロックディフェンスの関係を築けるか」

 言うまでもないが、リベロだけで防御は成り立たない。ブロッカーとの連係ありきで、複数の選手でエリアカバー。日本大会はセッターの深津英臣もレシーブ力の高さを見せていた。そうした構造のなかで守備が機能し、攻撃を回すのだ。

「イタリア戦は1試合を通じて(相手の)エースがほぼないのはよかったですが、こっちのもったいないミスはあったし、いつもできているプレーができていないところもありました。そこをもう少しラクに取れていたら、フルセットじゃなく、3-1、3-0で勝てたはず。完璧なゲームだったとは言えませんね」

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