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【男子バレー】髙橋藍から醸し出される「王者の風格」 サントリーサンバーズ大阪、SVリーグ連覇へ視界良好 (2ページ目)

  • 小宮良之●取材・文 text by Yoshiyuki Komiya

 オールラウンドなアウトサイドヒッターとして、髙橋は世界屈指と言える。超満員の敵地で、ため息を誘うほどのスペクタクルだった。活躍は勝利に直結し、潮目で相手をねじ伏せるプレーを見せていた。たとえば難しい1セット目の入り方、2セット目の拮抗した展開でのサーブ、あるいは3セット目、入り方に失敗した相手を攻め立てる様子は"無慈悲"だった。

――超満員の有明コロシアムはすごい熱気で、ちょっとしたことで相手に一気に流れが行くなか、髙橋選手は1セット目からパワーを懸けていたように見えました。結果的に、それで流れがサンバーズに......。

 そう質問をぶつけると、髙橋はよく通る声で答えている。

「有明コロシアムの熱気に左右されるのはあると思っていましたし......自分が意識していたのは、正直、サントリーはすでに優勝を決めていたので、メンバーも変わっているし、"(モチベーションとして)勝つのが難しい試合だな"と(心の)準備はしていました。(勝負が大きく関係しない試合)だからこそ、"自分が序盤からプッシュしていかないといけない"っていうのはありましたね。最初から、チームを引っ張っていかないと、っていう気持ちは強かったです。それは試合のスタートのところだけでなく、(3セット目)最後のところもそうで、集中力を切らさずに最後まで戦って勝つことができました」

 第3セットは前半で大量リードも中盤から猛追を受け、21-16になったところ、髙橋がサーブで22、23点目と目覚ましい連続エースを決めている。これによって、ほぼ息の根を止めた。セッターの関田誠大、リベロの小川智大、ミドルブロッカーの小野寺太志など代表選手たちが不在でも、サンバーズは明るい輝きを放っていたが、その中心にいたのが髙橋だった。

「今シーズン、メンバーは固定して戦ってきましたが、今日は誰が出てもレベルの高いバレーができることを見せられたと思います」

 髙橋は屈託ない様子で語っている。高い集中力を見せた一方、表情は柔らかく、自然体で笑顔も見えた。王者は昨シーズンよりも確実に選手層が分厚くなっている。この日は、それを証明したことも連覇に向けたプラス材料と言えるだろう。

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