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【男子バレー】関田誠大、新天地は「伸びしろがある」 開幕SVリーグ、混戦は続くのか (2ページ目)

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki

【日本人選手がどこまで戦えるか】

 総得点ランキングを見れば、外国人パワーは明白である。1位から9位までが全員、外国人選手(10位がトライデンツの工藤有史で、11、12位も外国人選手)。これからさらにフィットしたら、どうなるのか。

 サイドやオポジットだけでなく、ミドルブロッカーも増えた印象だ。

 ヴォレアスはエストニア代表のミドル、ティモ・タンメマーを補強した。欧州のクラブを渡り歩いてきた老練さと身長205cmの高さは強力な武器。開幕連戦では、セット平均1.29本のブロック決定本数を叩き出し、サーブ効果率も20.2%とハイスコアだった。どちらも現在リーグ1位の記録だ。

 ベテランだけでなく、プロ経験のない外国人選手も流入しつつある。

「(クーパー・)ロビンソンはまだ23歳、アメリカの大学を卒業し、昨日の試合がプロ初戦だった。攻撃的選手で、パフォーマンスには満足している。これから経験を積めば、主役のひとりになる可能性を持っている」

 サンダーズのアルゼンチン人HCカルロス・ハビエル・ウェベルは言う。U-21キューバ代表ダニエル・マルティネス・カンポスも、開幕2試合目がデビュー戦だった。身長220cmのオポジットは未知の存在と言っていいだろう。

 ウェベルもそうだが、外国人監督も目立つ。各チームが戦術、戦略で進化し、これも差がなくなりつつある要因でもあるのだろう。昨シーズンも外国人監督のチームが上位を占めた。

 外国人がSVリーグで、大きなうねりを生み出しているのは間違いない。だが......。

 結局は"日本人選手がどこまで戦えるか"になるだろう。なぜなら、単純にチーム内で日本人選手の占める比重が大きいからだ。長丁場の戦いではそこがものを言う。

 そうなると当然、日本代表選手を多く擁するチームは有利になる。

 たとえばブルテオンは日本代表がずらり。西田有志、山本智大、山内晶大、西山大翔、富田将馬、さらに甲斐優斗のような新鋭もいる。甲斐は化けたら、とんでもない選手になる。ブルテオンはフランス代表セッター、アントワーヌ・ブリザールが開幕戦でも変幻自在のプレーを連発し、ここで化学反応が起こる可能性もある。

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