西田有志が包み隠さず語る1年目のSVリーグの課題と手ごたえ 自身の発信に「どんな反応があってもいい」 (2ページ目)
「SVリーグになって、間違いなく選手個々のレベルは上がったと思うし、外国籍のものすごい選手たちも増えた。そのなかで、審判に関しての問題が非常に大きかった、というのが僕の印象です。大変な仕事であるのはもちろん僕たちも承知していますし、リスペクトもしています。とはいえ、これだけプレーの質が高まるなか、判定技術がイコールかといえば残念ながらそうではないと感じます。
明らかなジャッジミス、とまでは言わないですけど、イン、アウトのジャッジやアンテナの内側、外側を通ったボールに関して、『これを見逃すのか』ということが多くて、プレーをしながら選手は非常にストレスがたまっていました。でも、誤解しないでいただきたいのは、僕が発しているのは文句ではなく意見なんです。選手が審判のジャッジに関して要求すると、SNSなどでは『審判はボランティア同然なのだからそこまで求めるな』という声も聞きます。それでも、だからこそ僕は言う。
なぜなら、あれだけ大変な責務が与えられているわけですから、プロの審判として職業にしていく仕組みとか、審判の技術を育成するとか、リーグとして世界最高峰を目指すなら、審判もプロであってほしい。僕は、あえて選手側からこういう意見を発することで変えていけると思うので、もっとよくなるために発信し続けたいです」
【ほかにも"主人公"がいるなかで「譲れない」こと】
反応を怖がって沈黙するのではなく、よりよくなるための"意見"をぶつける。大阪ブルテオンの戦いはセミファイナルで終幕したが、その後も西田は自らの意見を発し、選手会の必要性も訴えた。
自分たちの立場を守ろうという自己擁護ではなく、選手も運営側もファンも、全員が当事者として一緒につくることができればもっといいリーグになるのではないか、という考えの現れでもあった。
「SVリーグになって大変なことはありますけど、でも明らかに、どの会場もたくさんのお客さんが足を運んでくださって、すごく盛り上がっていた。選手の立場からすれば、こんなにうれしいことはないですよね。独自の応援スタイルや盛り上げ方、ホーム&アウェーも根づいてきているし、だからこそ『もっといいプレーを見せたい』と思うのは当然ですよね」
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