石川祐希が振り返る、ペルージャで感じた「力不足」と出番が減ったことでの新たな気づき (2ページ目)
【試合に出場できないことも「いい経験でした」】
――プレーオフは準々決勝まで出番がそこまで多くなかったですが、どんな思いを抱いていましたか?
「出られないことより、出た時にうまくプレーできなかったことのほうが悔しかったですね。もっと練習でいいプレーを見せられたらスタメンとして出られる試合も増えたと思いますが、『これから』という時に少しケガをしてしまったり、タイミングが悪かった部分もありました。でも、それらを含めたコンディションの調整不足も自分の責任だと思っています」
――石川選手のバレー人生をさかのぼると、常に試合に出て、エースとしての活躍を求められてきたと思います。新たな役割を求められたことで、どのようなことを意識したのでしょうか。
「やはり練習するしかありません。プレーオフが始まった頃は、練習でAチーム側に入ることが減っていて、Aチームの選手と一緒にプレーする感覚が少しずつ薄れていったのは間違いありません。でも、『どんな状況でも結果を残すしかない』と考えながらやっていました。
うまくいかないことは自分でも感じていて、ストレスも溜まっていました。でも、プレーオフ準決勝で出場時間が増えるのに比例して、僕の感覚、プレーもよくなっていったと思います。だから、(準決勝で敗退して回った)ピアチェンツァとの3位決定戦の2戦目に出た時もいいプレーができました」
――プレーオフ終了後に行なわれた欧州CLの準決勝では、両チーム最多19得点の活躍でそのゲームのMVPに。決勝でもチーム2位の20得点で優勝に貢献するなど、2試合ともスタートからフル出場で活躍しました。
「欧州CLでは、(カミル・)セメニウク選手(ポーランド代表)がケガをして僕が出ることになりましたけど、プレーオフで試合に出る感覚を取り戻せていたのでいいパフォーマンスが出せたと思います。
いくら練習をやっても、試合になると難しい。試合と同じように練習をやらなければいけないとは思っていますが、事実として、試合と練習は別物です。やはり、試合に出ることで感じることが大事だと思いましたね」
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