【ハイキュー‼×SVリーグ】東京GB後藤陸翔は同級生・髙橋藍の背中を追いかけて 星海光来と重ねる強大な敵との戦い (2ページ目)
最も繰り返したのはレシーブ。それが、今のオールラウンドなプレースタイルの土台になっている。そして、"バレーで生きる"という道筋が照らされる瞬間が訪れた。
「中3の時に全国3位まで行ったんです。そこで『いける』という自信がつきました。(地元・愛媛県の)新田高校でも(春高バレーに出場するなど)頑張りましたが、自信がついたという点では中学での経験が大きいですね」
近畿大では4年時に主将を務め、2023年の黒鷲旗大会や天皇杯ではVリーグのチームを次々と破った。
「大学も自分で考えてプレーするチームスタイルでした。自分が4年になって、最後に『後輩に何か残したい』という思いが、あの結果につながったんだと思います。キャプテンについては、純粋にやりたかったし、自分のためになるとも思って。チームの勝敗を左右する一番しんどい立場でしたが、おかげで成長できました」
後藤は厳しい戦いを経るごとに成長してきた。強大な敵と戦うことに、一種の快感も覚える。昨年11月のサントリー戦の勝利もそうだ。
「ライバルに引っ張り上げられてきた感覚はあります。より強い敵と対戦することで、自分の能力も上がるというか......。(サントリー戦は)SVリーグの最多観客を達成した試合でしたし、そこでいい結果が出せてよかったです」
後藤は落ち着いた口調で、こう続けた。
「『その時代の一番になりたい』と思っています。そのなかで、日本代表でプレーすること、海外に挑戦するといった目標を達成していきたい。今は、グレートベアーズで優勝したいですね」
進むべき道に迷いはない。
【後藤が語る『ハイキュー!!』の魅力】
――作品の魅力とは?
「全巻読んでいます! 連載開始から『週刊少年ジャンプ』で読んで、コミックスも読んで......少なくとも5周はしていますね(笑)。選手一人ひとりの心境や、物語が細かく描かれているじゃないですか。いわゆる"脇役"なキャラクターにも、しっかりスポットライトが当たるのがいいです」
――共感や学んだことは?
「試合中の心境などは、僕らも共感できます。稲荷崎の宮兄弟などが、練習でやらないことを試合でやるのもいい。自分もたまにやるんですが、チャンレンジする、工夫する姿勢には感銘を受けます」
――印象に残った名言は?
「鴎台の星海(光来)の『小さい事はバレーボールに不利な要因であっても 不能の要因では無い!!』ですね。僕も身長187㎝で、サイドとしては今のチームでも大きくない。SVリーグにはかなり大きい外国人選手もたくさんいますから、重ね合わせているところもあるかもしれません。星海は自分が"弱い"ことを認めながら、その状況を楽しんで自らを高めていく姿勢が『いいな』って思います」
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