石川祐希のペルージャが無敗で首位独走中 「バレーボールの首都」はこうして生まれた (2ページ目)
【ホーム戦には4000人以上の観客が】
とはいっても、ペルージャはここ数シーズン、その獲得賞金を増やしている。2017年チームにとっての最初のタイトル、スーパーカップを皮切りに、スーパーカップ優勝6回(2017、2019、2020、2022、2023、2024)、リーグ優勝2回(2017-18、2023-24)、コッパ・イタリア優勝4回(2018、2019、2022、2024)、クラブワールドカップ優勝2回(2022、2023)と、たった8年間に実に14ものトロフィーを獲得している。
シルチ会長は成功のためには出費を惜しまなかった。ペルージャの躍進は名だたる優秀な選手やコーチによってもたらされてきた。
2018年から2024年まで在籍したキューバ系ポーランド人のウィルフレド・レオン、アルゼンチン代表の司令塔であったルチアーノ・デ・セッコ(2014-2020)、セルビア人センタープレーヤー、マルコ・ポドラスカニン(2016-2020)、ロシア人名選手ビチャスラフ・ザイチェフの息子で、イタリア代表のイワン・ザイツェフ(2016-2018)もいた。
ペルージャがA2(2部)からAに昇格する原動力となったモンテネグロ出身のゴラン・ヴイェヴィッチ。彼は現在ペルージャのスポーツ・ディレクターを務めている。セルビア人のアレクサンダル・アタナシエヴィッチ(2013-2021)はセリエAペルージャの最初のリーダーであり、いまだにサポーターに愛されている選手のひとりだ。石川祐希の前にペルージャの背番号14をつけていた選手でもある。
そして現役のふたりのイタリア人選手。2016年リオ五輪銀メダリストのマッシモ・コラーチは、2017年以降、チームが獲得したすべてのタイトルのコートに立っている選手だ。そしてシモーネ・ジャネッリ。イタリア代表キャプテンであり2021年にペルージャに来て以来、クラブのプロジェクトに惚れこみ、この土地との絆を深めることを決意。アッシジ近郊の古い農家を購入し、アグリツーリズムやオリーブオイルの製造などのビジネスも始めた。
そして今シーズン、ペルージャにとって唯一足りないCEVチャンピオンズリーグのタイトルを手に入れるため、ペルージャはさらなる出費を惜しまなかった。アルゼンチン人のアグスティン・ロセルや日本人の石川のような才能ある選手を獲得。参加した4大会すべてで優勝した先シーズンのチームをパワーアップさせた。
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