日本男子バレーがパリ五輪の「前哨戦」へ ネーションズリーグ注目の試合と、チーム内サバイバルの行方 (3ページ目)

  • 坂口功将●文 text by Sakaguchi Kosuke

【パリ五輪に向けたチーム内のサバイバルも】

 パリ五輪に向けた最後の強化、調整の機会である今年のネーションズリーグだが、チーム内においてはメンバー選考の場でもある。5月7日の会見でブラン監督は「(パリ五輪の)12名とバックアップメンバー1名の選考はネーションズリーグ後に行ないます。基準はネーションズリーグでのパフォーマンスと影響力、チーム内の戦術やメンタル面における補完性です」と語っており、五輪のコートに立つためのサバイバルが繰り広げられる。

 もっとも、7日の会見に出席した16名が現時点における選考対象と言えるだろう。

 登壇した面々のポジションの内訳は【アウトサイドヒッター6名/ミドルブロッカー4名/オポジット2名/セッター2名/リベロ2名】。前回の東京五輪が【アウトサイドヒッター4名/ミドルブロッカー3名/オポジット2名/セッター2名/リベロ1名】だったことを踏まえると、オポジットとセッター以外で当落選が生じることは濃厚だ。

 中でも、ミドルブロッカーは小野寺太志、山内晶大、髙橋健太郎が、リベロは山本智大が、ここ数年は日本代表において「盤石の存在」といえるが、そこに対して引き下がるような選手はこのステージにいない。ミドルブロッカーのエバデダン ラリーは「自分の強みであるスピードと高さで勝負したい」、リベロの小川智大は「自信はある。あとは試合に"出れば"、それだけ」と言葉に力を込める。

 五輪という最高の舞台に立ち、そこで結果を残すために。コート上では列強諸国と真っ向勝負し、チーム内では力ある仲間たちと切磋琢磨する。栄光への軌跡は、このネーションズリーグからつづられる。

【スポルティーバ バレーボール男子日本代表特集号】

7月17日発売 ご予約はこちら>>

パリオリンピックでのメダル獲得の期待がふくらむバレーボール男子日本代表。
石川祐希、高橋藍らを筆頭に、絶大な人気を誇る日本代表チームを特集。
代表選手全員の撮りおろしとインタビューのほか、ネーションズリーグの最新プレー写真も掲載。

特典付録は『ハイキュー!!』特製カレンダーと古舘春一先生による描きおろしオリジナルイラストのクリアファイル。
カレンダーのイラストは大ヒット中の『ハイキュー!!ショーセツバン!!』(JUMP j BOOKS)の全面オビのデザインを使用。

※内容は変更になる可能性もございます。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る