「今は40%」でも戦えた。グラチャンに見る中田ジャパンの伸びしろ (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

 3大会連続で五輪に出場している荒木絵里香も存在感を見せた。リオデジャネイロ五輪では、大会直前に招集されたことでセッターとのコンビが合わせきれなかったが、今季はアジア選手権からチームに合流。グラチャンバレーでは、メインのセッターが元チームメイトの冨永こよみだったこともあって、息の合ったブロードやクイックで得点を重ねた。ベストブロッカーランキングに関しては10位にとどまったが、数え切れないほどのワンタッチを取り、ラリーにつなげている。

 全日本でバレー人生初のキャプテンに任命された岩坂名奈には、「細かく何かを言うことはありませんが、みんなを頼っていいんだよって伝えています」と、自らの経験からアドバイスを送ったという。また、百戦錬磨のベテランは、今の代表チームの強みと弱みについて次のように分析していた。

「(今のチームは)スピードが速いので、合流する前はうまくフィットできるか不安でしたが、みんなが同じペースでローテーションを回るので、すんなりと合わせることができました。スキルが高い選手が揃っていますし、完成度はまだまだ上がっていくと思います。ただ、今回はハイボールやバックアタックを打ち切れる選手がいないことが、とても苦しかったですね」

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