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セッター宮下遙「東京五輪が
最終目標ではない。その先に人生がある」 (5ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Mikari Nakanishi 坂本 清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi


宮下 まだメンバーも決まってないので、何とも言えません。(候補として)18名は発表されましたが、そこからまた絞るので、私だって落とされる可能性はあります。

 でも「メンバーに残るために」がんばるということは全然考えてない。ただひたすら、「このチームで勝つ」ことが一番。そのためにがんばって落とされても、それは気にしない。このチームが世界にどれだけ通用するのか。多分世界も、3年後に向けて世代交代してくるチームもあるでしょうけど、世代交代しても強いチームは強い。

 そこを相手に、何が通用して何が通用しなくてというのを勉強する大会。もちろん日の丸を背負っているので勝ちに行くことを忘れずに、でも自分たちが世界を相手にどれくらいの位置なのかを知る、いいきっかけになる大会だと思います。


 宮下遥は五輪予選など修羅場を経験して、確実に成長した。一方で「東京五輪は最終目標じゃない」と言ってのけるなど、リップサービスとは無縁の、我の強さは変わっていない。この先、新しい環境でどのような成長を見せてくれるか、興味は尽きない。

 バレーボールワールドグランプリは、7月7日(金)にオランダのアペルドールンで開幕する。宮下の、そして中田全日本の新たな船出を見守りたい。

(おわり)

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