サオリン復調、紗理那は首位、
宮下遥は屈辱の涙。Vリーグ6強出揃う (4ページ目)
さらに、その最終戦ではクビアクが再度、故障という不幸にも見舞われた。全日本正セッターの深津英臣は「正直、ケガ人も続出して、チーム状況は最悪です。でも、前を向いていくしかない」と悲壮な表情で話す。川村慎二監督は「今季はケガ人が多く、大きなケガだけでなく、小さなケガもあり、なかなかしんどいシーズンとなりました。しかし、池田(政之)や今村(貴彦)といった、代わりに入った若い選手たちが成長してくれて、嬉しい誤算となった。久原(翼)も、安定したプレーを見せてくれましたし、この経験を必ずファイナル6以降につなげたい」と若手のさらなる成長を期待している。
1位通過した昨季覇者の豊田合成は、最終週前に首位争いをする東レに敗れ、エースの高松卓矢が「1位通過は難しいと思うので。2位通過を目指したい」と語っていた。しかし、最終週にパナソニックがサントリーに敗れ、東レも入れ替え戦のかかったJTにストレートで敗れる波乱があり、わずか1ポイント差ではあるが首位が転がり込んできた。
フルセットの激闘になった最終日前日のパナソニック戦を、サービスエースで締めくくった高松は「興奮しすぎて、(試合終了の)笛が鳴る前にユニフォームを脱いで投げてしまいました」と照れ笑い。「(ファイナル6には)しっかり体調を整えて臨みたい」と力を込める。
4位サントリーは最終日前日に4位が確定していたが、ジルソン・ベルナルド監督は「私は娘と遊ぶときですら負けるのが嫌い。これまでパナソニックさんにだけは1度も勝ってないので、明日は必ず勝ってファイナル6につなげたい」と宣言し、それを遂行した。
ベテランの米山裕太はサーブの強化を根拠に、今後の戦いに手応えを感じているようだ。
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