2度目のセリエAに挑戦中!石川祐希が語る「イタリアでの日々」 (3ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  坂本 清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

「今回初めて試合でコートに立ちましたけど、チームメイトの調子がよかったので、出番はないと思っていました。点差がついて、日本のメディアのみなさんが来てくださっていたので、出させてもらっただけだと思います。だから、今日に関してはいいも悪いも、まったくなし。強いていうなら、サーブ。1本しか打っていないですけど、もっといいサーブが入れられたと思う。練習ではいいアピールができていると思うので、これから強いチームにも当たるので、出場機会も増えると思います。

 5日前からサーブやスパイクを打ち始めたばかり。(ラティーナでの)スタートはあまりよくはなかったですけど、これからしっかり印象づけて、出場機会を狙っていきたい。

(会場のユウキコールについて)今までずっとケガで出られなくて、初めて出たので、喜んでくださっているなと思い、力になりました。でも、今日はしょうがなく出してもらっただけなので、今後はちゃんと実力で出たいですね」
 
 自分の置かれた状況を把握しつつ、自分に納得していないもどかしさがうかがえた。

 翌日はオフで日本メディアの取材日となり、ゆっくり話を聞いた。

――2年ぶりのセリエAですけど、今回最初にイタリアの地に降り立ったときのことは覚えています?

石川 いや、忘れちゃいました(笑)。

――インカレが終わって2日後の渡航でしたが、出がけに忘れ物をしかけたとか。

石川 はい、急いでパッキングしたので、パスポートを入れ忘れて、あわてて取りに戻りました(笑)。危なかったです。

――渡航前日には、盛大な記者会見があって、中央大のみなさんがサプライズで来てくれたりしましたけど、連絡はとっていますか?

石川 はい、ちょくちょく連絡はとっています。

――春高バレーでは妹の真佑ちゃんが活躍して、下北沢成徳高校(東京)が優勝しましたね。真佑ちゃんに聞いたら、石川選手にLINEで「ブロックに捕まっちゃった」とか相談したとか。「優勝も、もちろん報告します!」と言ってましたよ。

石川 それは親に「ちょっと連絡してあげて」と言われてとっただけなんで。自分は、バレーボール選手としては、まったくアドバイスしてない。ただ、お兄ちゃんとして「がんばれよ」って言っただけなんです。

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