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2度目のセリエAに挑戦中!
石川祐希が語る「イタリアでの日々」 (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  坂本 清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

 練習後に話しかけると、「まだ今週からフルで練習ができるようになったばかりです。出場できたら、自分らしくやるだけですね。でも、自分が出るとしたら、劣勢なときなので、チームのためにはそうならない方がいいのかも、とも思っちゃいますね」と、いつも積極的な彼らしくない、控えめな口ぶりで翌日の試合について語ってくれた。故障から復帰したばかりで、さすがに強気にはなれないのだろう。

 当日練習でも、試合前の公式練習でもやはりBチーム。試合でも石川はベンチスタートだった。アップゾーンに戻った石川は、しばらくするとジャージを着込んで腕組みをしながらコートを見つめていた。体育館の暖房は十分暖かい。2年前のモデナでは、アップゾーンでも決してジャージを着込むことはなかった。そこが少し気になる。

 対戦相手のモンツァは当時6位。11位のラティーナより格上の相手だ。だが、ホームの声援の後押しもあってか、試合の展開は、常にラティーナがリードした。2セット目終盤にバニョーリ監督がアップゾーンに近づいて、石川に声をかけていたが、そのときは出場することはなかった。

 1、2セットを連取し、王手をかけた3セット目。24-16のマッチポイントとなったところで石川がコートイン。ピンチサーバーとして、ラティーナデビューを飾った。観客席から「ユウキ、ユウキ」のコールが湧き起こる。ハラハラしながら見守ったが、石川は8割程度の力でコースを狙って相手のレセプションを崩し、ハイセット(二段トス)になった相手スパイクをラティーナがブロックしてゲームセット。

 試合後に行なわれたコート上での記者会見で、石川は複雑な表情で受け答えをした。

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