【男子バレー】19歳のエース、石川祐希がリオへの道を切り開く (3ページ目)
主将の清水もまた、石川によって変わった選手の1人だ。
「これまでは自分一人が全て決めなければならないと思っていました。でも、石川や柳田が頑張ってくれて、彼らにも任せていいんだと思えるようになりました。石川はブロックを見て打つのがすごく上手いので、見習うようにしています。サーブも、常に全力で打つのではなく、次に控える柳田や石川につなげるために、いろいろ考えて打つようになりました」
スタメンの平均身長が2メートルを超すオーストラリア戦で、被ブロックが多かった石川が途中からブロックの横を抜いて打つようになったのは、前回記事でも指摘した。やはり高身長の選手がそろうロシア戦で、今度は打ち出しを少し早くして、相手ブロックの吸い込みを誘うなど、修正能力の高さを見せた。「高いブロックにもある程度通用するという手応えはつかめました」と語る石川は、ベストシックスにあたるセカンドベストアウトスパイカー賞を受賞した。
「(受賞は)素直にうれしいです。チームのみんなが獲らせてくれた賞で、とても感謝しています。ワールドカップは今までやったことのない強い相手と戦えて、とても楽しかった。自分は大学に戻ってプレーしますが、レベルは違うけれども意識は高く持って来年に臨みたい」と笑顔でコメント。
南部正司監督は「この大会は間違いなく参加したすべての選手にとって貴重な経験になりました」とワールドカップを振り返った。
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