錦織圭も認めたリアル「テニスの王子様」は、空手でも全国制覇した実力者だった
若手の登竜門と呼ばれる"オレンジボウル"で頂点に立ち、アメリカの大学にテニス奨学生として進学。フロリダでキャンパスライフを満喫しつつ、恋愛リアリティーショー『月とオオカミちゃんには騙されない』に出演して人気を博す----。
そのようなプロフィールを目にすれば、多くの人は漫画の世界から抜け出したような、華やかな世界の住人を連想するだろう。
ただ当の本人は、「ぜんぜん、華やかじゃないですよ」と形のよい口もとを少しゆがめ、苦みの混じる笑みをこぼした。
この記事に関連する写真を見る 堀江亨、22歳。ジュニア時代から世界の舞台で活躍し、2年前から芸能活動も精力的にこなす、リアル『テニスの王子様』である。
人気漫画『テニスの王子様』にたとえられることを、本人は「うれしいですね」と笑った。
「小学校の頃に全巻集めました。当時のテニス漫画といえば、『テニプリ』が一番人気でしたから。主人公の越前リョーマとおそろいのリストバンドをつけてました」
堀江がテニスにのめりこんだのも、『テニプリ』を夢中で読んでいた小学生の頃。ただ、成績という意味では、テニスと並行して習っていた空手のほうが上を行った。
「空手は小学生の時に全国優勝もしました。通っていたジムにはK-1やボクシングで活躍した人もたくさんいたので、僕もK-1かボクシングに行くのかな、という感じでした」
ただ、結果が出せなかったことが逆に、堀江をテニスの道にいざなう。
「空手は階級があるので、同じ体格の子になら勝てる。でもテニスには、それがまったくない。子どもの頃は小柄だったので、パワーで負けることが多かったんです」
とりわけ小学生時の彼には、同郷の岐阜県にどうしても勝ちたい相手がいた。
「いつも負けていた子に勝つために、テニス一本に絞りました。その子を初めて破ったのが、小学校6年の時。全国大会で勝ち、その流れで全国大会で優勝したんです。そこからですね、テニスでも結果が出はじめたのは」
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