大坂なおみに安定感。「重いボール」を打つ練習でさらに進化した
オーストラリアンオープン(全豪オープン)3回戦、第3シードの大坂なおみ(WTAランキング3位、2月8日づけ/以下同)は、第27シードのオンス・ジャバー(30位、チュニジア)を6-3、6-2で破って2年ぶりに4回戦進出を決めた。
試合後に健闘を称え合った大坂なおみとオンス・ジャバー ジャバーとは初対戦だったが、彼女とはよき友人である。2015年、将来を有望視された若手女子選手を集めたWTAライジングスターが行なわれ、大坂とジャバーも招待選手として出場していた。その時にジャバーから話しかけられたのがきっかけで仲良くなったという。
ジャバーは2020年全豪オープンでベスト8に進出して以降、26歳で自己最高ランキングを更新中だ。23歳の大坂よりランキングは低いものの、予測不能のプレーを繰り出すジャバーのテニスと自由奔放なメンタルには大坂も一目置いている。
3回戦のゲームスコアだけを見ると大坂の楽勝にも思えるが、スコア以上に難しい試合だった。特に、ジャバーが「自分には第1セットでチャンスがたくさんあった。いいプレーあるいはブレークポイントを取れていれば......」と振り返った第1セットがキーポイントになった。
大坂は、出だしから自分のサービスキープに苦労していた。第1ゲームではデュース5回でブレークポイント1回、第3ゲームではデュース6回でブレークポイント3回、第5ゲームではデュース3回でブレークポイント1回と、いずれも苦しみながらキープにこぎつけた。
試合前半、大坂がジャバーのリターンからのプレーに苦しめられたことは、第1セットのセカンドサーブのポイント獲得率が38%という低さからもわかる。
「彼女(ジャバー)は、私のセカンドサーブに大きなプレッシャーをかけてきました。もっとちゃんとしなければと感じて、たぶんいつもよりダブルフォールト(5回)をしたのではないでしょうか」
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