2019.06.09

神様がくれた全仏でのギフト。
フェデラーとナダル、認め合う最高の関係

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

全仏テニス準決勝でナダルに敗れたものの、最高のプレーを見せたフェデラー ロジャー・フェデラーが、センターコートから去る時、観客から”ロジャーコール”が巻き起こり、その時ラファエル・ナダルは、ベンチから自分が倒した相手へ敬意を表するかのように拍手を送った。そして、フェデラーの姿が見えなくなると、今度は”ラファコール”が湧き起こり、観客のボルテージは頂点に達した――。

 全仏テニス(ローランギャロス)準決勝で、第2シードのナダル(ATPランキング2位、5月27日づけ以下同/スペイン)は、第3シードのフェデラー(3位、スイス)を6-3、6-4、6-2のストレートで破り、3年連続12回目の決勝進出を決めた。

 2019年ローランギャロスで、多くのファンから一番望まれていた対戦の実現だった。数々の名勝負を繰り広げて来た2人が、全仏の舞台で再び対峙したのだ。

 フェデラーは、男子史上最多となるグランドスラムタイトル20個を誇り、ナダルは17個(史上2位)で、フェデラーを追いかけている。

 30歳を過ぎてからも、フェデラーが4個、ナダルが3個のグランドスラムタイトルを獲得しており、円熟味が増す中でも、実績と経験に裏打ちされた強さを発揮して、37歳のフェデラーと33歳のナダルは共に”生けるレジェンド”にふさわしい存在感を見せつけている。

 今回で39回目の対決となる2人の対戦成績は、フェデラーが15勝、ナダルが23勝。

 2017年10月のマスターズ1000・上海大会決勝以来、久しぶりの対戦となった。

 最近はフェデラーが5連勝(2019年3月のインディアンウェルズでのナダルの棄権を含まず)しており、ナダルの勝利は、2014年全豪オープン準決勝まで遡らなければならない。

 ただし、レッドクレーでの対戦に限ると、ナダルが13勝、フェデラーが2勝で、ナダルが大きく勝ち越している。クレーでのフェデラーの勝利は、2009年5月のマスターズ1000・マドリード大会決勝で10年も前のことだ。

 そして、ローランギャロスでは2011年の決勝以来8年ぶりの対戦となった。これまでローランギャロスでは、2005年準決勝、2006年決勝、2007年決勝、2008年決勝、2011年決勝、5回すべてナダルが勝っている。