錦織圭、全豪OPは辛勝スタート。次戦は「あまり好きな対戦ではない」 (3ページ目)

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

 1回戦の前にチャンコーチは、いつもどおりの厳しい目で錦織を見守る姿勢を崩さずに、慎重な言葉を選んでいた。

「(圭に)期待をあまりかけ過ぎないで、1試合1試合できることをやらせていくことです。今の圭のプレーを見守るべきだと思っています。ドローのあまり先を見過ぎることは、リスクが高い。どんどん変化していますからね。だからこそ、1試合ずつ戦っていくべきなのです。チームとしてもハードに取り組んで、試合に向けて調整していきたいです」

 いくら錦織が好調であっても、対戦相手あってのテニスであり、グランドスラムの初戦、初めての対戦相手などの条件が重なれば、厳しい試合になることは十分にある。1回戦で勝利を手にすることができたことを、まずはよしとすべきなのだろう。

 2回戦で錦織は、イボ・カロビッチ(69位、クロアチア)と対戦する。カロビッチとの対戦成績は錦織の3勝2敗で、2016年USオープン4回戦で錦織がストレートで勝利した時以来の対戦となり、現在錦織の3連勝中だ。

「久しぶりの対戦にはなる。あまり好きな対戦ではないですけど、彼も調子がよさそうなので、ワンチャンスで負ける可能性はある。リターンだったり、自分のサービスゲームでしっかりプレーできるよう意識したい」

 こう話す錦織は、これまでグランドスラム4大会では全豪オープンで一番安定した成績を残しており、マッチ24勝8敗、ベスト8に3回(2012、2015、2016年)進出している。今回こそ、全豪オープン初のベスト4以上の進出を狙いたい錦織にとって、2回戦でどれだけ修正をして、好調なテニスを再び披露できるか注目したい。

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