2018.10.08

錦織圭が悔しすぎる準優勝。
残り3大会でツアー最終戦への出場を争う

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

「ショックはショックですけど……。さっきはショックでしたけど、なるべく気持ちを切り替えないといけない」

 楽天ジャパンオープン決勝で、第3シードの錦織圭(ATPランキング12位、10月1日づけ/以下同)は、予選から勝ち上がって来たダニール・メドベージェフ(32位、ロシア)に、2-6、4-6で敗れて、4年ぶり3度目の優勝は実現せず、表彰式の前には、ベンチで首を垂れてタオルに顔をうずめる姿も見られた。

ここまでいい試合をしてきただけに、決勝では悔しい敗戦となった錦織圭 22歳のメドベージェフは、”Next Gen”と呼ばれる若手期待選手のひとりで、今季は1月のATPシドニー大会と8月のATPウィストン セーラム大会で優勝して、初めてトップ50入りをしてきた。フィジカル強化に励み、オフコートではゲームを夜遅くまでせず、生活態度をあらためて、プロらしく自己管理をするようになって結果も伴ってきた。

 錦織とメドベージェフとは、今年のマスターズ(以下MS)1000・モンテカルロ大会2回戦で一度だけ対戦したことがあり、錦織がストレートで勝っていた。急成長してきたメドベージェフを錦織は、「サーブがよかったり、バックのフラットで打って来るショットだったり、楽な相手ではない」と警戒していた。

 決勝では、「とにかくサーブをよくしよう」と臨んだメドベージェフが、長身198cmから繰り出すサーブが好調で、8本のサービスエースを決め、ファーストサーブのポイント獲得率が93%と驚異的に高かった。さらにセカンドサーブでのポイント獲得率も81%で、「サーブが素晴らしかった。ファーストサーブはもちろん、セカンドサーブでさえもあまりチャンスはなかった」と振り返った錦織に全く反撃の隙を与えなかった。

 錦織は、準決勝でリシャール・ガスケ(25位、フランス)を破った時とは、別人のようにミスの多いテニスをして、メドベージェフのサービスを一度もブレークすることができなかった。また、錦織が有利と思われていたラリー戦でも、メドベージェフが攻撃や守備でいいプレーを見せ、「いずれ確実にトップ10に入るだろう」と錦織は、若いメドベージェフの才能を認めた。