大坂なおみがベーグル2つで完勝。ベスト8をかけて20歳対決に挑む (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

 また、今季から大坂に帯同しているアレクサンドラ・バインコーチは、USオープンでの初のベスト16を次のように評価した。

「素晴らしい活躍です。そして、チームの努力でもあり、再びいろんなことがかみ合った結果だと思います。インディアンウェルズで優勝した後、クレー(左足の切り傷)やグラス(腹筋)シーズンで度々ケガがあった。そしてハードコートでも思うような練習ができないこともあって、彼女には十分な自信がなかったようです。でも、今は彼女自身がプレーを楽しむことが最も大切であり、練習から得られた自信を、試合コートに持ち込むことが大切なのです」

 今回のニューヨークでの大坂のプレーは、20歳と思えないほどとても落ち着いている。それは、彼女の自信の裏付けとも言えるだろう。また、ニューヨークは、大坂が3歳から8歳まで住んでいた思い出深い地でもあり、そこでのプレーを楽しもうとしているように見える。

「彼女が試合へ臨む姿勢もいいですね。彼女は、グランドスラムがいかにとても大切かを理解していて、他の大会と比べてよりよい姿勢で取り組めています。すごくハードに取り組んでいますが、ときには楽しむことでいい結果につながることもあります。ポジティブに、そして楽しんでプレーしてほしいですね」

 USオープンでは初めて大会第2週目の試合に臨む大坂に対して、バインコーチは次のような注文もする。

「もちろん1試合ずつです。いつもどおりのルーティーンの中で練習しますが、もちろん4回戦の後に家に帰るなんて頭にありません。USオープンで僕たちが望む勝利を見せていきたいです」

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