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「勝ってチューしたかった」穂積・
二宮ペアが全仏準Vで手にしたもの (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

「(昨年の)ウインブルドンでベスト4に入った時は、たまたまかなという思いがあった。今回決勝まで来られて、やっぱりちゃんとやれば、できるんだと思えました。今回のプレーやこの結果で、やっぱり私はダブルスを極めようかなという思いも強くなりました」(二宮)

 この準優勝によってランキングポイント1300点を獲得し、WTAダブルスランキングで、穂積は30位台、二宮は20位台前半に急上昇する。これからは、他の選手からダブルスパートナーになってほしいという誘いも増えるだろう。7月頭から始まるウインブルドンでは、お互い違うペアを組む予定で、次にどこの大会で"えりまこ"が再結成されるかは、今のところ未定だ。

 ただ、2人とも2020年東京オリンピックを見据えている。穂積は単複での活動を続けていくが、二宮はダブルスを主戦場にしていくことを決めて、メダル獲得を目標に掲げた。昨年のウインブルドンでベスト4に入った後から、ダブルスに専念すべきかどうかコーチや親に相談したが、二宮にはシングルスへの未練もあった。

「東京オリンピックでメダルを獲るチャンスがあるならば、私はダブルスだなって思った。やりたいシングルスを捨ててでも、ダブルスをもっと強化したい。決勝に来られたことで確信に変わりました」

 穂積と二宮にとって、ローランギャロス女子ダブルス準優勝は、グランドスラムの頂点、そして東京オリンピックのメダルを目指すための羅針盤となったのではないだろうか。迷うことなく頂(いただき)へ向かって突き進んでいってほしい。

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