マリー、ジョコ欠場で第2シード。錦織圭、マスターズ制覇の大のチャンス (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 錦織の基本スタイルは、「いつもランキングは見ないし、日本でナンバーワンとかアジアでナンバーワンとか、気にすることはありません。ただ、自分自身のやるべきことにフォーカスするだけです」とマイペースを貫くもの。しかし、今後、錦織が見据えるMS1000大会やグランドスラムで大きな結果を残すためには、今回復帰した世界ランク4位以上のポジションをキープしていくことが、彼にとってキーポイントになってくる。

「もちろん、それはすごく大事な位置です。4位と5位の差も大きいので、なるべくキープしていきたいですね」

 錦織は今のポジションを守る第一歩として、昨年のマイアミ準優勝によるランキングポイント600点をディフェンドしなければならない。

「ここは毎年いい結果が出ているので、なるべくポジティブな気持ちで(いきたい)。コートも先週(インディアンウェルズ)とだいぶ違うので、この速さ(マイアミのコートの方が少し速い)を活かしてプレーしたいですね」

 果たして、マリーとジョコビッチが不在のマイアミオープンで、錦織が目標の一つにしているMS1000大会の初優勝を、第2シードというポジションを活かして勝ち取ることができるかどうか。一見チャンスが到来しているようにも見えるが、MS初タイトルへの道のりは決して簡単なものではない。錦織圭の真価が問われるような非常に重要な戦いが始まる。

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