ラオニッチが悪童マッケンローから学んだ
「対戦相手の嫌がること」 (5ページ目)
試合のわずか20分後に会見場に現れたラオニッチは、「緊張したのか?」「悔いはあるか?」などの問いに対し、「ない」と断じ、弱みを見せようとはしなかった。
「今日の試合の経験から何を学べたかは、まだわからない。だが必ず、必要なことはすべてを吸収してみせる」
気位の高い男は、テニス界最高の舞台で味わった悔しさを、次に生かすことを公の場で誓った。
3週間前にウインブルドン決勝での再戦を予言し、実現した彼のことだ。今回の敗戦後に口にしたこの言葉も、いつの日かきっと現実に変えていくだろう――。
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