2015.06.05

コーチが分析。「錦織圭の好調を支える3つの要素」

  • 神仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 錦織圭は、グランドスラムの第2戦・ローランギャロス(全仏)で、初めてベスト8に進出。準々決勝で地元フランスのジョー=ウィルフリード・ツォンガ(第14シード)に惜しくも敗退したが、日本男子として、1933年の佐藤次郎以来、1968年のオープン化(プロ解禁)以降では、初の快挙を達成した。

全仏で初めてのベスト8進出を果たした錦織圭 錦織は、パワフルなサーブとフォアストロークの強打が持ち味のツォンガに対して、いきなり2セットダウンとなり、苦しい戦いを強いられた。センターコートに舞う強風によって、集中力を欠いて自分を見失い、最初の2セットだけで錦織にしては多すぎる30本のミスを犯した。ただ、第2セット第7ゲームの後の試合中断後(※)、錦織は落ち着きを取り戻し、ストロークが良くなって、セットオールに持ち込んだ。
※強風で会場の設備が壊れ、約40分間中断した

 しかし、ファイナルセットの第4ゲーム40-15から、錦織が立て続けにミス。ツォンガにブレークを許し、3時間47分の接戦の末、勝ったのは地元フランスのツォンガだった。しかし錦織は、落胆していない。

「しっかり、3試合勝って、ここ(ベスト8)まで来られたのは意味がある。今日は最後、紙一重だった。初めてこうやってパリでいい成績が出せたのは、いい経験になると思います」

 錦織は昨年以上にクレーで安定した好成績を残し、昨年のUSオープンから、グランドスラム3大会連続でベスト8の成績を残した。トップ5プレーヤーとして恥ずかしくない成績を残している。グランドスラムで安定して良い成績を残していけば、またどこかで優勝争いをするチャンスが必ず訪れるはずだ。