ベスト8進出。錦織圭がつかんだ「優勝へのギアチェンジ」 (3ページ目)

  • 神仁司●取材・文 text by Ko Hitoshi photo by Ko Hitoshi

 1月28日の準々決勝で、錦織は第4シードでディフェンディングチャンピオンのスタン・ワウリンカ(4位、スイス)と対戦する。14年全米の準々決勝で、4時間越えの5セットマッチを錦織が制したのは記憶に新しい。

「圭は優れたショットメイカーで、ウィナーを放つことができる。彼はいつもボールを早いタイミングで打ってくるので、彼との対戦はいつもたいへんです。彼は対戦相手に時間を与えてくれない。試合は僕次第という部分があると思います。カギはサーブと、ベースラインから攻撃的にできるかどうかですね」(ワウリンカ)

「(ワウリンカは)展開が早いです。前に出て攻めが早いし、しっかり守ることもできて、切り替えがうまい。フォア、バック、どこからでも、ダウンザラインやショートクロスを打ってくる」(錦織)

 今大会の第2週に入って、ギアを上げることができている錦織。それはまさしく、グランドスラムの優勝戦線に絡んでくるトッププレーヤーの戦い方だ。錦織は、トッププレーヤーとしての確かな成長を今大会で示しながら、その存在感がさらに大きくなってきている。

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