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リーチ マイケルがNo.8で大暴れ。日本は豪州Aに敗戦も「目指している方向性は間違ってない」 (2ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

リーチがオフに取り組んだこと

 ワールドカップでは2015年、2019年と、キャプテンとしてチームを支え続けたリーチ。だが、2019年の春にトレーニングで股関節を痛めてからは、常に満身創痍の状態でプレーしていた。股関節、両足首、そして両耳と手術を繰り返し、今年7月のフランス代表戦では存在感を見せたものの、「パフォーマンスはあまりよくなかった」と納得してはいなかった。

 そのため、オフ期間は東芝のグラウンドで走り込み、日本代表合宿最初のフィットネステストでは基準となる数値をクリアしたという。

「(8月末に)股関節の検査にいったら問題がなかった。完璧に治った。だから自信を持ってプレーできている。あとはグラウンドでどれだけできるかが大事。調子をどんどん上げていきたい」

 9月から大分・別府で始まった日本代表合宿では、全体練習初日から若手や新人に交じってフルスロットルで練習に取り組んだ。リーチは現在、リーダーグループからも外れて個人のパフォーマンス向上に集中している。6月〜7月の試合後は「ボールタッチ、タックル、ラインアウトのキャッチと、もっと試合に絡む回数を増やしたい」と反省していたが、それを10月の初戦で体現してみせた。

「ワールドカップに向けて新しいリーダーを育て、代表のスタンダードを上げないといけない」と話していた75キャップのベテランは、オーストラリアA代表との1試合目を終えてこう語る。

「リードしてよかったところもあった。フランス代表戦から成長している実感はあります。ただ、結果は残念。タックルミスと(アタックで)ボールの継続ができなかったのが、今日の敗因かな。80分間、どうやってマネジメントして勝つかが大事」

 スクラムハーフからのワンパスにFWが走り込むプレーで、終盤はオーストラリアA代表にリズムを掴まれた。リーチはそのシーンを振り返り、「相手がどんどんダイレクトに来て(それでやられたのが)痛かった。それでポンポンとトライを取られたので、最初のタックルが大事です」と語気を強めた。

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