明治大が宿敵・早稲田大にリベンジ 。「1年間1度も勝てないなんて、4年生には絶対にさせられない」 (2ページ目)
【最後までに「前へ」を貫いた】
明治大は前半2分、FWとBKが一体となったアタックでFL(フランカー)木戸大士郎(1年)が右隅に先制トライを挙げる。しかし、その後はミスによって1本、さらにディフェンスを崩されて1本と、早稲田大に2本のトライを奪われて8−15でハーフタイムを折り返した。
しかし後半、風上で戦える明治大に焦りはなかった。「試合のなかでしっかりと(選手間で)話し合って、次にやるべきことが明確になっていた。前半が終わって7点差でしたが、アタックは継続できていましたし、ディフェンスでも粘ることができていた。やれるという感触はありました」(飯沼)
スキッパーの言葉どおり、明治大はチームの不変的な信条である「前へ」を貫いた。
後半の出だしはチャンスになりながらもトライが奪えず、嫌な時間が続いた。だが、10分にSO(スタンドオフ)伊藤耕太郎(2年)が相手のギャップを突き、さらにCTB(センター)廣瀬雄也(2年)、FB(フルバック)雲山弘貴(4年)がボールを前へと運びゴールラインに迫り、最後は大賀がねじ込んでトライ。13−15と2点差に迫る。
残り20分、明治大は終始優勢だったスクラムで反則を得て敵陣に入る。そして24分、モールで誘った反則からスクラムを選択し、4度の組み直しの末にアドバンテージを得たなか、最後は再び大賀がトライ。さらにゴールも決まって20−15と逆転に成功した。
試合終盤、早稲田大が猛攻を仕掛ける。しかし、粘り強く守った明治大がそのままノーサイドを迎えて「ふたつ目のリベンジ」を達成、明治大フィフティーンは喜びを爆発させた。
今回の勝因は、スクラムを軸にFW戦にこだわり、そこから2トライを奪取したことだろう。
大賀は「スクラムやゴール前のアタックに不安はなかった。相手の22メートル内に入ったら、力勝負でちょっとずつ前に出て、必ずスコアする自信があった」と大きな胸を張り、飯沼主将は「FWが『(スクラムで)絶対行ける』と言っていたので、それを信じた!」と破顔した。
2 / 3