菊谷崇が日本代表の勝利に期待「子どもが憧れる存在になってほしい」 (2ページ目)

  • 松瀬 学●文 text Matsuse Manabu
  • 小倉和徳●写真 photo Ogura Kazunori

――今年のチームとしての目標は『ベスト8以上』です。どこまで行ってほしいですか。

「行けるところまで行ってほしいですね。僕らが応援できる時間が長ければ長いほど、うれしいですから」

――ラグビー専門家の人で『優勝』と予想する人もいますが。

「それは、わからないですよ。優勝する根拠がよくわからないので。僕は未経験ですしね。ベスト8の壁を突破できるかどうかもわからない。日本代表のみんながね、想像以上にしんどい練習をして、いろんなものを犠牲にしてきたと思うので、そういったものが報われる結果がついてきてほしいのです。最後、"ああ、いいワールドカップだったな"と選手が思える大会であってほしいですね」

――好成績を残すためのポイントはなんでしょうか。

「そりゃ、ファンの声援でしょ。ほかの国と違って、日本は慣れ親しんだ環境でプレーできます。逆に、それがプレッシャーになる可能性もありますけど。こう、純粋にラグビーをみんなが応援する環境って素晴らしいじゃないですか。このあいだの南アフリカの試合(●7-41)でも、たくさんの人がスタンドに入って、大勢の人が日本のジャージを着て、応援していました。選手たちが気持ちよく、誇りを持ってプレーできるというのが、一番重要かなと思っています」

――菊谷さんも熊谷ラグビー場に行かれました。南アフリカ戦、日本はどうでしたか。

「あまり、よくなかったですね。というか、南アフリカがよすぎた。スクラム、ラインアウトのセットプレーの成功率とクオリティーでちょっと崩れているところがあったので、後手を踏んでいる印象がありました。ま、南アフリカの仕上がりがよかったのかなと」

――キックの対応でも差がありましたね。

「そこを含めて、チームの仕上がりかなと思うんです。それ以前に、あの試合を日本と南アフリカがどういう位置づけにしていたかわからないので。合宿明けで日本代表がちょっと疲れていたのかもしれないですし。南アフリカはベストの状態だったかもしれない。僕はあの試合への(両チームの)プロセスがわからないので」

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