2019.09.20

「3年居住」をクリアで代表へ。
新外国人ふたりが運動量で日本を救う

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 アジアで初めて開催されるラグビーワールドカップを目前にして、キャプテンのFL(フランカー)リーチ マイケル(東芝)はこう意気込んだ。

「あらためて日本の強さを証明したい。このチームにはいろんな国の人がいるので、ダイバーシティ(多様性)なところもしっかりと見せたい」

ラピースは9月の南アフリカ代表戦で『君が代』を大声で歌った リーチが「ダイバーシティ」という言葉を使ったように、日本代表に選ばれた31名中、約半数の15名が外国出身選手だ。ただ、その多くがリーチを筆頭に、PR(プロップ)ヴァルアサエリ愛(パナソニック)、PR中島イシレリ(神戸製鋼)、LO(ロック)ヘル ウヴェ(ヤマハ発動機)などは高校・大学から日本に住んでおり、すでに8人が日本国籍を取得している。

 また、韓国出身のPR具智元(グ・ジウォン/ホンダ)やトンガ出身のWTB(ウィング)アタアタ・モエアキオラ(神戸製鋼)も、日本国籍こそ取得していないものの、中学から日本に住んでいる「日本育ち」。代表に選ばれた選手の多くが学生時代から来日しており、15人のなかで日本の教育機関を卒業していない選手は6人しかいない。

 前回大会の南アフリカ代表戦で日本代表が大金星を挙げた翌日、当時の副将FB(フルバック)五郎丸歩はツイッターでこうつぶやいた。

『ラグビーが注目されている今だからこそ日本代表にいる外国人選手にもスポットを。彼らは母国の代表より日本を選び日本のために戦っている最高の仲間だ。国籍は違うが日本を背負っている。これがラグビーだ。』

 ラグビーの世界は代表チームを編成する時、パスポート主義(=国籍主義)であるオリンピックと違い、所属協会主義を採用している。わかりやすく言えば、「日本代表は日本協会所属のチームで、日本でラグビーをしている選手たちの代表」ということだ。

 ラグビー界では、(1)その国に3年居住する(2)当該国で生まれる(3)祖父母または両親のいずれかが当該国出身者――であれば、その国や地域の代表選手になることができる。