堀江翔太が復活アピール。スクラムには「15年時より今のほうが強い」

  • 松瀬 学●文 text Matsuse Manabu
  • 齋藤龍太郎●写真 photo by Saito Ryutaro

 9月のラグビーワールドカップ(WRC)開幕まで5カ月となった。

 4月20日。日本代表候補で編成するチーム「ウルフパック」が、スーパーラグビーのハリケーンズB(ニュージーランド)と強化試合を行ない、66-21で大勝した。勝利はもちろんだが、うれしいのは、けがで戦列を離れていたHO(フッカー)堀江翔太(パナソニック)の復活アピールだった。

後半にトライを奪い、存在感を見せた堀江翔太後半にトライを奪い、存在感を見せた堀江翔太

 千葉県市原市のゼットエーオリプリスタジアムには4千人余の観客が集まった。前日、サンウルブズが逆転負けを喫したハリケーンズと比べると、チーム力が落ちるとはいえ、計10トライを奪った。日本代表のジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)は「2月から重ねてきたハードワークの結晶」と喜んだ。

 堀江らしいトライは後半20分だった。右のラインアウトにボールを投入した堀江がモールのブラインドサイド、つまり右ライン際に残っていた。サインプレーでモールから直接ボールをもらったウイングのレメキ・ロマノラヴァ(ホンダ)が、そのブラインドサイドに切れ込む。

 瞬時の判断だった。相手につかまったレメキから、堀江がボールをもらって、独特なドレッドヘアを揺らしながら走る。最後にひょいとステップを切る感じで、右隅ぎりぎりに右手でボールを押さえた。

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