「敵にいる日本代表」は凄かった。マフィの突破にサンウルブズも脱帽 (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文・撮影 text & photo by Saito Kenji

 一方のサンウルブズは、もちろんマフィを警戒する選手のひとりに挙げていた。リーチは「(マフィは)パスをあまりしないので、あえてボールを持たせてプレッシャーをかけたい」と語り、キャプテンSH(スクラムハーフ)流大(ながれ・ゆたか)は「言葉でもイライラさせたい」と語気を強めて試合に挑んだ。

 ところが前半、サンウルブズはケガ人が続出したことも影響し、ボールを広く動かすレベルズのアタックを止めることができなかった。マークしていたマフィにも得意としている突破やジャッカル(ラックボールを奪うプレー)を許してしまい、前半12分にはトライも奪われてしまう。

 結果、サンウルブズは17-37でレベルズに完敗。試合前にマフィが「(サンウルブズを)圧倒したい。負けないように自分もアピールしたい!」と語っていたとおりの展開となってしまった。

 日本のラグビーファンにとっては、サンウルブズがあまりいいところなく負けてしまったことは残念だろう。だが、日本代表にとってマフィは心強い存在だと、再認識したのではないだろうか。

 マフィは初めて対峙したサンウルブズをこう評した。

「サンウルブズ、ベターになりました。インプルーブ(改善)した。いいチームになりました。(今年からサンウルブズの指揮官も兼任している)ジェイミー(・ジョセフHC)は2019年ワールドカップに向けて、いい準備をしているね」

 来年、マフィがサンウルブズに入ってくれれば、チームにとってもファンにとってもうれしいだろう。だが、リーチが「特別な存在」と認めるように、マフィには海外で進化を続けてほしいとも思う。いずれにせよ、マフィは2019年ワールドカップで日本代表の中心選手として勝利に貢献してくれるはずだ。

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