【ラグビーW杯】決勝トーナメント開幕。因縁の対決を制するのは? (3ページ目)

  • 斉藤健仁●取材・文 text by Saito Kenji  photo by AFLO

 一方のニュージーランド代表は、予選プール初戦のアルゼンチン代表戦以外、ほとんど苦労した試合を経験していない。よって、準々決勝でいきなりギアを上げられるかが、勝負のカギとなるだろう。「絶対王者」と言われつつも、「欧州での開催地では優勝できない」というジンクスを持つオールブラックス。準々決勝のフランス代表戦は、それを打ち破る最大の難関かもしれない。ちなみに今回、ニュージーランド代表はアウェージャージではなく、いつもの「オールブラックス」で試合に臨めるという。

 予選プール初戦で日本代表に苦杯を喫した南アフリカ代表は、準々決勝でウェールズ代表と対戦する。このカードは、やはりW杯2回の優勝を残る「スプリングボクス」こと南アフリカ代表が有利だ。日本代表のエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC)に「彼がプレーしないと南アフリカは優勝できない」と言わしめた、世界最高のSH(スクラムハーフ)フーリー・デュプレアがウェールズ代表戦でもゲームキャプテンとして先発する。デュプレアが試合をコントロールすれば、まず負けることはないだろう。

 ただ、ウェールズ代表はケガ人が続出しながらも、イングランド代表を破って「死の組」予選プールAを突破してきたチームだ。FLサム・ウォーバートン主将とキックの名手SOダン・ビガーを中心に、固い結束力で南アフリカ代表にぶつかってくるに違いない。ほぼホームともいえるイングランドという地からの声援も、彼らを後押しするだろう。

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