【ラグビー】サントリーの連覇はあるか? 10年目のトップリーグを占う (2ページ目)

  • 加藤康博●文 text by Kato Yasuhiro
  • 井田新輔●写真 photo by Ida Shinsuke

 この他、昨季4位のNECグリーンロケッツを筆頭に、近鉄ライナーズ、神戸製鋼コベルコスティーラーズ、リコーブラックラムズ、ヤマハ発動機ジュビロなどがプレイオフ進出となるトップ4を狙う。特にヤマハは、早稲田大学を3度大学日本一へと導いた清宮克幸監督が2年目のシーズンを迎える。昨季は8位だったが「今年はチームのどこを見ても、すべてで昨年を大きく上回っている。優勝を狙います」と指揮官は自信ありげな表情を見せる。サントリーなどの上位チームを脅かす存在になれば、リーグは一層の盛り上がりを見せるはずだ。

 そして忘れてはならないのが外国人選手。SBW以外にも、海外から多くのスター選手がやってきた。トヨタ自動車ヴェルブリッツに加入したFLジェローム・カイノはニュージーランド代表として昨年のワールドカップ優勝に貢献した選手。ケガのために序盤戦の出場は難しい状況だが、コンディションさえ戻れば圧巻の強さを見せるはず。196センチ、105キロの体躯は密集で確実にボールを前に運び、そして攻守すべてのプレイでサポートにまわれる運動量は驚異的だ。

 また2007年ワールドカップで日本代表を完膚なきまでに叩きのめしたオーストラリア代表からFLロッキー・エルサムが神戸製鋼に加入。今季昇格したキャノンイーグルスに加入したニュージーランド代表のアイザイア・トエアバはバックスならばどのポジションでも高いレベルでこなす。彼らの活躍次第では上位進出も十分にある。

 この春、エディ・ジョーンズ新監督のもと、日本代表が2015年ワールドカップに向けて始動した。日本代表の強化のためにも、トップリーグでのハイレベルな戦いは不可欠。この節目の年に、彼らを交えて日本ラグビーをさらなる高みへと押し上げる戦いを期待したい。

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