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バスケ町田瑠唯×バドミントン志田千陽対談「あまり球技が得意じゃなくて...」「得意科目は体育でした(笑)」 (4ページ目)

  • 石塚 隆●取材・文 text by Ishizuka Takashi

【パートナーを生かすにはどうしたら】

── となると、自覚しているおふたりのストロングポイントは?

志田 以前は自分のことをパワータイプだと思っていたんです。だけど、経験を重ねていくことで、どちらかというとスピードや俊敏性で相手を引かせるタイプということに気づいたんです。

 だからパワーに頼ったり、自分で決めにいこうとあまり考えず、パートナー(松山奈未/取材日=ペア解消発表前)が身長167cmあってスキルも高い選手なので、私はフィジカル負けをせずにしっかり後ろからぶつけて、パートナーにいい球が来るように打ち分けることを考えています。カバーという部分は自信を持っているので、パートナーを生かすにはどうしたらいいのかにフォーカスをしてプレーしています。

町田 ああ、それは私と似たところがありますね。

志田 そうなんですか?

町田 まわりにすごい選手が多いから、その力をいかに引き出すかが自分の役割だと思っています。まずは一人ひとりの強みや武器を理解すること、コート上でチームメイトの動きを察知して、チャンスを見逃さないように準備しています。

志田 私はダブルスなのでふたりですけど、それをコート上では5人でやるんですから、すごいですよ。あのスピードのなかで息を合わせるのは至難の業(わざ)だと思います。

(つづく)

◆町田瑠唯×志田千陽・中編>>「パートナーとケンカしない?」「全然ありましたよ」

◆町田瑠唯×志田千陽フォトギャラリー>>


【profile】
町田瑠唯(まちだ・るい)
1993年3月8日生まれ、北海道旭川市出身。ポジション=ポイントガード。札幌山の手高3年時に高校バスケ3冠を達成。卒業後の2011年に富士通レッドウェーブに加入し、初年度にWリーグのルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞する。2021年の東京五輪はPGとしてチームを牽引して準優勝に貢献。2022年2月にワシントン・ミスティクスと契約し、日本人4人目のWNBAプレーヤーとなる。コートネーム=ルイ。身長162cm。

志田千陽(しだ・ちはる)
1997年4月29日生まれ、秋田県南秋田郡出身。6歳からバドミントンをはじめ、青森山田中・高時代は女子ダブルスで日本一に輝く。高校卒業後の2016年に再春館製薬所に入社。1学年下の松山奈未との「シダマツ」ペアでワールドツアー優勝を重ねる。2024年のパリ五輪では3位決定戦に勝利して銅メダルを獲得。2025年9月より混合ダブルスで五輪2大会銅メダルの五十嵐有紗と新たなペアを組む。世界ランキング最高位2位。身長162cm。

著者プロフィール

  • 石塚 隆

    石塚 隆 (いしづか・たかし)

    1972年、神奈川県出身。フリーランスライター。プロ野球などのスポーツを中心に、社会モノやサブカルチャーなど多ジャンルにわたり執筆。web Sportiva/週刊プレイボーイ/週刊ベースボール/集英社オンライン/文春野球/AERA dot./REAL SPORTS/etc...。現在Number Webにて横浜DeNAベイスターズコラム『ハマ街ダイアリー』連載中。趣味はサーフィン&トレイルランニング。鎌倉市在住

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