琉球アスティーダ早川代表が語る「初年度は2位でいいんです」の真意 (5ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by AFLO SPORT

「キングスも1年目から強かったわけではなく、2年目で優勝し、どんどん強くなっていった。その方が盛り上がるんですよ。もちろん、初代王者を狙うのは重要ですし、選手に奮起を促します。でも、僕はそれよりも試合が面白い、興業が楽しいとか、半永続的にファンと楽しめて、地元に愛されるチームづくりが1、2年目は重要だと思っています」

 早川代表は「よそ者、バカ者、若者」が世界を変えていくという。

「沖縄では僕はよそ者で、バカ者で、チームオーナーとしては若い方なので3要素を満たしていると思います。Tリーグが始まりますが大事なのは地元であり、アジアです。だから、Tリーグの前夜祭は出ません。地元でバスケの試合がありますから(笑)」

 早川代表は、Tリーグにとって"異端"かもしれない。

 だが、今はその異端が魅力的に映る。Tリーグの成功には強力にリーグを引っ張る存在がいなければならない。早川代表は、つい先日も荘選手のスポンサーである鴻海精密工業がある台湾に飛び、「スポンサーになってほしい」と直談判してきた。マンガに出てきそうなぶっ飛んだ行動力だが、どの時代も異端者が歴史をつくってきているのだ。

「これから暴れまくりますよ」

 早川代表は不敵な笑みを浮かべる。

 Tリーグという範疇にとどまらず、「沖縄から世界を」をリアルに実現していく。そのためにどんな手を次々と打っていくのか――。

 琉球アスティーダの動きには、ワクワクさせられる。

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