日本ハンドボール界のために...。池原綾香、デンマークから世界に挑む (2ページ目)

  • 栗原正夫●文・写真 text & photo by Kurihara Masao

 ニューコビンのヤコブ・ラーセン監督は、クリム戦の試合後、池原のプレーぶりについてこう話している。

「アヤカは本当にいいプレーをしていて、デンマークの人たちをある意味で驚かせている。シュート成功率は約70%で、右ウィングの選手でそれだけの成功率をあげるのは難しい。欧州の選手はみんな体が大きいから、彼女の小柄な体やフィジカルが弱点となることもあるが、シュート精度やテクニックに優れ、チーム戦術にもうまく適応してくれている。今日は彼女にとってベストゲームとは言えなかったが、加入からここまでのプレーぶりには満足している」

 今季からニューコビンの指揮を執るラーセン監督は、昨季の国内リーグ優勝時から右ウィングの選手が同時に2人抜けたことで池原の獲得に至ったというが、その選択に「間違いはなかった」と評価する。

 デンマーク国内リーグでのニューコビンは、11節を消化時点で6勝2分け3敗で、首位のコペンハーゲンから勝ち点4差の5位(全12チーム)につけている。

 シーズン開幕前までは、日々の仕事を抱えながら三重県のクラブチームでプレーしていた池原は、今年のゴールデンウィークに同じくデンマークリーグのオーデンセの練習に参加したことがニューコビンへの移籍につながった、と振り返る。

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