石川佳純、ふつうに中国強豪に勝てる。「前と違う自信がついてきた」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko 千葉格/アフロ●写真 photo by Itaru Chiba/AFLO

 そんな石川に、自らの2017年を振り返ってもらった。

「今年は変化の多い年でした。世界選手権のミックスダブルスで優勝することを目標に頑張っていて(結果は優勝)。シングルスでも、もうちょっと上に行きたかったですけど(準々決勝敗退)、いいことも悪いこともあったんですけど、いろいろなことに挑戦した1年でした」

 衝撃的だったのは1月、3連覇中の全日本選手権で平野美宇に敗れたことだ。

「それまで2、3年、日本人選手に負けてなかったので、ちょっと自分自身、油断じゃないですけど、気が緩んでいたとこもあるし。それとボールが変わったのが一番大きなところで、それに新しく対応しなきゃいけないというのがありました」 

 ボールが変わったことで技術的な変化を余儀なくされた。新しいボールはそれまでのものに比べて、回転がかかりづらくなる一方、強打が可能になったのだという。

「それまでドライブが10かかっていたのが、6とか7しかかからないんです。スピードが回転に勝つ。だから若い選手や格下の選手でも、それまでは(力を)調整しないと入らなかったのが、パワーやスピードで押し込んだら入るようになったので、勝てるようになりました。その差がすごく大きかった。もう打ったほうが勝ちみたいなところがあって、逆にうまい人からしたら、小技が効かない。でも、見てるほうは楽しいですよね、ラリーが続くし」

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