【NFL】ブランドン・マーシャルが罰金覚悟でリーグに逆らったワケ

  • 三尾圭●協力 text Mio Kiyoshi

アメスポ事件簿123

 NFLはチームカラーと無関係な色のスパイク着用を禁じている。ただ、乳がんの早期発見を啓蒙している10月だけは、乳がん啓蒙活動のイメージカラーであるピンクの使用を認めている。実際、10月に行なわれた試合では、ピンクのスパイクやリストバンドを身につけてプレイしていた選手も多い。

 そんな中、シカゴ・ベアーズのワイドレシーバー、ブランドン・マーシャルは緑色のスパイクをはいてプレイした。それを知ったNFLは、マーシャルに緑色のスパイクを履かないよう再三警告。それを無視すれば罰金に処すと伝えた。ところがマーシャルは、罰金覚悟で緑色のスパイクを着用し続けた。理由は、精神疾患の啓蒙活動のイメージカラーであるグリーンを身につけたかったからだ。

 マーシャルは2011年に境界線パーソナリティ障害という精神疾患をわずらい、そこから立ち直った過去を持っている。NFLからは1万500ドル(約104万円)の罰金を科せられたが、マーシャルは同じ金額をチャリティー団体にも寄付すると公言。さらに、試合で着用した緑色のスパイクをオークションに出し、落札金額を精神疾患の啓蒙活動に使うと語った。NFLの姿勢に対し、ファンからの非難が日に日に高まっている。

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