河村勇輝が渡邊雄太からもらった「すごく参考になる」アドバイス 将来の海外挑戦は「成長のためどこへ行くのが一番か考えて選択したい」
河村勇輝インタビュー後編
ワールドカップでドイツやオーストラリアといった強豪国との真剣勝負を経て、Bリーグの舞台に再び戻ってきた河村勇輝のプレーは明らかに変わった。司令塔としてチームを牽引するだけでなく、ひとりで得点を重ねて勝利を手繰り寄せようとする気迫がみなぎっている。
脅威のスピードで進化し続ける22歳は、その先に何を見ているのか──。ワールドカップで「世界」を実感した河村に、自身が描く海外挑戦へのビジョンについて具体的に聞いた。
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今年の河村勇輝はパリ五輪を経て海外挑戦も見据える photo by Kai Keijiroこの記事に関連する写真を見る── 河村選手は「近い将来に海外のリーグでプレーをしたい」と公言しています。海外とは「NBA」のことを指すのですか?
「もちろん、NBAでプレーしたい気持ちはすごく大きいですし、バスケット選手としてそこは誰しもが立ちたい舞台だと思います。ただ、そのためにはアメリカだけではない違う国にも行って、さらに経験を積まないといけないこともあるかもしれない。
もしかしたら、Gリーグやヨーロッパといった選択肢もあると思う。もっと成長するために今、どこへ行くことが一番なのか。そう考えながら選択したいなと思っています」
── NBAでプレーする渡邊雄太選手(メンフィス・グリズリーズ)やGリーグ経験のある馬場雄大選手(長崎ヴェルカ)とは、ワールドカップで一緒のチームでした。何か参考になる話など聞きましたか?
「すごく参考になるような話を聞かせてもらいました。BリーグでもGリーグでも一緒な部分はありますが、チームの環境やヘッドコーチの考え方など、雄太さんも雄大さんも『NBAを目指すならしっかりとしたチーム選びが大切だ』と言っていたので、その部分でいい判断ができればとは思っています」
── 2024年は「オリンピック」という大舞台があり、個人として「海外挑戦」もあるかもしれません。まだキャリアは続いていきますが、今年はひとつの節目になりそうでしょうか。
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著者プロフィール
永塚和志 (ながつか・かずし)
スポーツライター。前英字紙ジャパンタイムズスポーツ記者。
Bリーグ、男女日本代表を主にカバーし、2006年世界選手権、 2019W杯等国際大会、また米NCAAトーナメントも取材。 他競技ではWBCやNFLスーパーボウル等の国際大会の取材経験 もある。著書に「''近代フットボールの父'' チャック・ミルズが紡いだ糸」(ベースボール・マガジン社) があり、東京五輪で日本女子バスケ代表を銀メダルに導いたトム・ ホーバスHC著「ウイニングメンタリティー コーチングとは信じること」、川崎ブレイブサンダース・ 篠山竜青選手 著「日々、努力。」(ともにベースボール・マガジン社) 等の取材構成にも関わっている。