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八村塁のNBA3年目をウィザーズ番記者4人が総括。3Pの向上を称賛も、ディフェンスには厳しい指摘 (2ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

ダラル 当たり前すぎる答えかもしれないが、やはり3Pを44.7%という高確率で決めたことだろう。合計試投数は123本とサンプルとしては多くはないかもしれない。それでも、過去2シーズンの成功率が28.7%、32.8%と高くはなかったことを考えると、3Pを大きな武器にできたことは大きい。

生馬 3Pが向上したことに加え、シーズン途中からの出場だったにもかかわらず、新しいコーチ陣の信頼を得てプレーイングタイムを増やしていったことも素晴らしい。3Pは入団当初から課題とされていて、ウィザーズの前アシスタントコーチ(現日本代表アソシエイトヘッドコーチ)のコーリー・ゲインズ氏のもとで改善に取り組んできた。もともとミッドレンジからのシュートは精度が高く、「もう少し下がり、3Pラインからも自信を持って打て」とコーチ陣にずっと言われてきたが、毎年その通りに数字を伸ばしてきた。

 今季は成功率44.7%、3月以降は1試合平均の3P試投数3.6と見事な成績。今後、3Pの試投数を増やしていくと、多少は成功率が下がったとしても、相手に警戒されることで八村や周囲の選手にスペースが生まれる。八村本人は「僕は3Pの選手ではない」と何度もコメントするなど、まだ自覚はないようだが、今後のキャリアにプラスの効果をもたらす武器が確立されたと思う。

Q2.現在の八村の課題は?

ウォーレス 攻守両面でもっと積極的にプレーできるようになること。確かに3Pの試投数は多く、FG成功率も高かったが、もっとドライブする場面があってもよかった。守備では、ディフェンス時のフィジカル面が物足りない。これからさらに場数を踏み、さまざまな経験を重ねることで改善されていくように思う。

ヒューズ まずオフェンス面では、ボールハンドリングは向上の余地がある。その部分を磨けば、ドリブルからショットをクリエイトする能力、ドライブ時に相手ディフェンダーの間をすり抜けるうまさもアップするだろう。今季は3Pが上達したため、今後は相手チームもロングジャンパーを警戒せざるを得ず、そうなれば自らドリブルでアタックする機会が増えるに違いない。ディフェンス面では、さらに経験を積めばより信頼度の高いヘルプディフェンダーになれるはずだ。

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