渡邊雄太がNBAの強豪・ラプターズと契約。想起する『スラムダンク』の名言 (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by AP/AFLO

 プレシーズン戦では比較的多くのプレー時間が与えられたが、開幕後は必ずしもそうではあるまい。終わりのない熾烈なサバイバルレースの中で、Gリーグと、プレータイムが限られるだろうNBAでも結果を出し続ける必要がある。今季もプレーオフ進出が確実視されるチームの一員になったのはすばらしいが、大変なのはこれからだ。

 しかし渡邊には、もう迷いはないはず。すでに「ラプターズでは自分のプレーをすればいい」ということはわかっている。それこそが、ナースHCをはじめ、チーム、コーチ陣が求めていることだからだ。

「僕に価値を見出してくれての2ウェイ契約。しっかりとアピールできれば、今まで以上にどんどんチャンスは増えていくと思っています。本当に今シーズンが楽しみで仕方ないです」

 26歳と、もう若手とは言えない年齢になった渡邊にとって、"がけっぷち"で迎えたプロ3年目。課題のシュートも好調で、これまで以上の手応えは感じられるが、大切な日々はまだ始まったばかり。ラプターズを開花の地にできるかどうか、その行方から目が離せない。

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