「強すぎて退屈」の2強、ウォリアーズとキャブス。3度目の激突は? (3ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

「もし今季もクリーブランドがファイナルに勝ち上がるなら、破壊したいね。俺たちがファイナルまでたどり着けば、彼らを絶滅させたい」

 しかし、どちらのチームも負ける姿が想像できず、勝敗を予想するのは難しい。そこで、イギリスのブックメーカーのオッズをのぞいてみると、ウォリアーズが1.36倍、キャブスが3.20倍と、ウォリアーズの圧倒的有利となっていた。昨季のファイナルではほぼ互角なら、デュラント加入でウォリアーズの戦力が頭ひとつ抜けた、という計算だろうか。

 さらに、昨季の雪辱に燃えるウォリアーズの選手のモチベーションは軒並み高い。クレイ・トンプソン(SG)が「昨年の敗戦を毎日考えている。いつも考えている」とメディアに語れば、エースのステファン・カリー(PG)は決戦を前に「12勝0敗は素晴らしいことだが、次のシリーズに臨むにあたって何の意味も持たない。みんなそれを理解しているよ」と兜(かぶと)の緒を締める。そして、カリーはこうも語る。

「今年は、去年とはまったく違うシーズン、違う集団、違う旅だ」

 もちろん、キャブスの面々も黙ってはいない。ケビン・ラブ(PF)はウォリアーズ有利の下馬評を鼻で笑う。

「俺たちが格下に思われているのは滑稽(こっけい)でしかない。なぜなら、俺たちは挑戦者ではなく、タイトルを守る側だからだ」

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