「強すぎて退屈」の2強、ウォリアーズとキャブス。3度目の激突は? (2ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 しかし、彼らの強さは魅力的だが、強すぎるというのは退屈だ。全米のメディアも「2チームが強すぎることでファン離れが起きるのでは?」と危惧する。そんななか、オクラホマシティ・サンダーからライバルのウォリアーズに移籍し、完全にヒールキャラとなったケビン・デュラント(ウォリアーズ/SF)は、今季のプレーオフに関してこう言及した。

「ファンはすべての試合でブザービーターを見たがる。第7戦までもつれるシリーズがいくつもある素晴らしいプレーオフもあれば、今年のようなプレーオフもある。選手としては常に勝ちにいくし、できる限りのプレーをするだけ。見たくないなら見るな」

 ただし、このファイナルだけは、バスケファンなら見るべきだ。

 2015年のファイナルは、4勝2敗でウォリアーズが40年ぶりの優勝。2016年のファイナルは、1勝3敗と追い込まれた崖っぷちのキャブスが3連勝で逆転して優勝。つまり現在、1勝1敗――。今年勝ったチームは、因縁のライバルに少なくとも1年間は勝ち越すことができる。

 振り返れば、今シーズンは開幕直後から火花が散っていた。ドレイモンド・グリーン(ウォリアーズ/SF)は王者キャブスへの敵意を隠そうとはしない。

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