Bリーグ昇降格、残留争いのドラマ。競争こそが日本バスケを強くする (4ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文 text by Konagayoshi Yoko
  • photo by(C)B.LEAGUE

◆B2からB1へ昇格(優勝・西宮/準優勝・島根)

天日(てんにち)謙作コーチ(西宮ストークス)
「B1とB2の入替えシステムは日本のバスケ界にとって必要だったと思う。降格が関係ないB1の中位チームだと、チャンピオンシップに進出できなかったら安泰の戦いになってしまうけれど、僕らは絶対にB1に上がらないといけなかったし、次の年にまたB2でやるのは嫌だという思いがあるわけだから、そのプレッシャーの中で戦えたことでチームは上昇していった。来シーズンは『B1に生き残りたい』というモチベーションで戦えることは楽しみです」

寒竹隼人(島根スサノオマジック)
「シーズン当初からB2で優勝して、B1に上がるという明確な目標のもとで取り組んできました。プレッシャーはありましたが、B1に昇格して(B2の)ファイナルに進出できたことは、チームがプライドを持ってやってきた結果だと思います。島根はB1でプレーするに値するチームだと思っているので、1年でB1に上がれたことは、チームにとっても、島根県にとっても、大きな意味があることだと思います」

◆入替戦に勝利してB1に残留

川村卓也(横浜ビー・コルセアーズ)
「結果的には、秋田との残留プレーオフ1回戦で勝ったことが残留につながったわけですが、秋田との『第3戦』で決めたブザービーターの3ポイントについては、今のビーコルでは僕しか決められないと思い、自信を持って打ちました。

 ただ勝った立場からしても、前後半5分のミニゲームはやめてほしい。チャンピオンシップでもこのルールを採用していたけれど、しっかりともう1ゲームやるべき。それがバスケットボールです。

 残留プレーオフを経験したことは正直大変だったけれど、上と下を入替えすることはバスケ界の発展のためには必要なシステムだと感じました。僕らも残留をかけた試合を5試合もしたことで、チーム力は上がったと思うので。ただ、もう2度と入替戦はやりたくないですけど(苦笑)」

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